リウマチ
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背景・疫学
関節リウマチとは、関節の内面を覆っている滑膜に炎症を起こし、関節の痛みや腫れ、こわばりなどを引き起こす自己免疫性疾患。
自己免疫性疾患とは、自分の免疫システムが誤って自分の正常な細胞を攻撃してしまう病気を指す。進行すると関節周囲の軟骨・骨が破壊され、関節の変形、癒合などを引き起こし、日常動作や生活が損なわれてしまう。30~50歳代の女性に多いとされているが、どの年齢層でも発症する可能性がある。
原因
関節リウマチは、本来、細菌やウイルスなどから自分を守るはずの免疫機能が、何らかの異常により自分の体の一部である関節に対して働き、痛みや炎症を引き起こすと考えられている。しかし、発症にいたる詳しい原因についてはわかっていない。
免疫の異常は、遺伝的な要因とウイルス感染などの外的な要因が重なることで起こると考えられている。しかし、実際に病気として遺伝する確率はそれ程高くはない。
また、外的な要因として、喫煙などの環境因子が関節リウマチの発症や症状の悪化に関係しているといわれている。
診断
関節リウマチの検査には、血液検査や画像検査があります。これらの検査結果と症状を組み合わせて診断する。
・血液検査
関節リウマチになると、血液検査において、CRPという体内の炎症反応を示す値や、軟骨の破壊に関係しているMMP-3という値が高くなる。また、リウマチ因子や抗CCP抗体という値が高くなることが多く、診断に有効とされる。
・画像検査
画像検査では、関節のレントゲン検査で骨びらんなどの骨の変化を調べ、超音波検査やMRI検査で関節滑膜の炎症の有無、骨や軟骨の変化を調べる。
一般治療法
関節リウマチの治療の原則は基礎療法・薬物療法・リハビリテーション・手術療法とされる。治療の選択は、病気の重症度・合併症・日常生活の不自由さなどを総合的に判断して行われている。
関節リウマチの関節の破壊は、発症して2年以内に急速に進行することがわかっており、一度破壊された軟骨・骨・関節は元に戻すことができないので、早期診断・早期治療が重要である。
変形した手指を補助する目的で、リーチャーなどの自助具が用いられることもある。